内幸町ホールとオペレッタ

2012年12月28日千代田区立内幸町ホールが今年最後にお贈りするのは千代田区に拠点を置くオペレッタ座による「こうもり夢物語」。そして年明け2月には東京オペレッタ劇場による「メリーウィドウ」の上演を予定しております。
オペレッタとは、ヨーロッパ生まれの音楽劇の一種であり、オーケストラつきの歌劇との事。
基本的にハッピーエンドの喜劇的な作品が多く、軽妙な筋と音楽を持つ娯楽的な作風となっており、日本では軽歌劇や喜歌劇といった呼ばれております。
(※必ずしもハッピーエンド作品だけではないので喜歌劇というのは該当しないのかもしれませんね。)
“オペラ”との違いですが、オペラは全体的に音楽中心で作られているのに対し、オペレッタは台詞による進行が多く、演劇的要素が多いのが特徴で、ミュージカルの元祖といった感じでしょうか。
私の中での勝手な解釈では
オペラ=上級社会の娯楽、専用劇場や派手なセット、重厚な作品
オペレッタ=庶民的娯楽、軽妙な音楽、サロンなどで気楽に楽しめる。
という感じです。
年末にお贈りする「こうもり夢物語」は、ヨハン・シュトラウス2世の「こうもり」を二期会オペレッタ研究会を母体とするオペレッタ座が現代風にアレンジしたものであり、軽妙なウインナ・ワルツにのせた原作をどのようにアレンジしているのか楽しみです。
原作の「こうもり」は、大晦日のオーストリアを舞台に繰り広げられる“こうもり博士”ファルケの壮大な意趣返し劇。
ウィーン国立歌劇場では毎年年末年始に公演が組まれており、大晦日の国立歌劇場の「こうもり」と年始のウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート(ウィンナ・ワルツ プログラム)がウィーンでの恒例行事となっています。
この恒例行事に対抗するわけではありませんが、年明け2月にはフランツ・レハールの「メリーウィドウ」を上演します。
意地っ張りの男女がおりなす恋のドタバタ劇を全2幕日本語版にてお楽しみいただきます。
年末年始には千代田区のアンダーグラウンド、内幸町ホールでオペレッタを楽しむ。
一つのスタイルの提案です。